2009年当院において慢性便秘治療薬(ルビプロストン)の第V相プラセボ対照二重盲検比較試験を施行し、 2012年に新薬「アミティーザカプセル24μg」として製造販売承認され後に販売されました。 当院で便秘型過敏性腸症候群の患者様を対象とした多施設共同二重盲検群間比較試験(第三相試験)を行いました(リンゼス)。 慢性的な便秘(硬い便やコロコロとした兎糞状便)で、腹痛や腹部膨満感をともない、女性に多い病気です。 便秘型過敏性腸症候群の治療薬リンゼスは2017年(平成29年)3月22日に発売され、その後慢性便秘症の効能・効果も適応されました。 @水分を腸管内に持ち込む。A腹痛が来ない。B腹部膨満感を解消するなどの特徴があります。 また、体内に吸収されずにただ消化管内を通過して作用するので、肝臓、腎臓による代謝を受けない利点もあります。 2018年1月19日に新薬「グーフィス錠5mg」として製造販売承認され後に販売されました。 2015年当院において、小児便秘症、成人便秘症においてポリエチレングリコールを主成分とした製剤の使用が推奨されていることから、日本小児栄養消化器肝臓学会からの開発願望があり、慢性便秘治療薬AJG555の第V相プラセボ対照二重盲検比較試験を施行し、 2018年9月に新薬「モビコール配合内用剤」 として製造販売承認され、11月30日に発売されました。 たとえ毎日排便していても、強くいきむ必要があったり、残便感があったりしてスッキリと排便できない場合には便秘といえるのです。 器質性便秘:大腸の形の変化を伴う便秘で、何らかの原因で便の通り道が狭くなったり、くっついたりしてしまうことで、便秘となる。 →大腸癌 大腸通過遅延型便秘:大腸のぜん動運動の低下や排便回数・量の減少で、便が腸内にとどまる時間が長くなり、便の水分吸収が進み硬くなることで排便がしづらくなる。 →極端な食事量の減少や食物線維不足など 便排出障害型便秘:排便の際に直腸に有る便を適切に排出できなくなることで便秘になる。 便秘型過敏性腸症候群、排便を我慢しすぎることで便意を感じにくくなる、筋力低下によりいきめなくなるなど。 |
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▲回腸脂肪腫による腸重積
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▲腸閉塞
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▲結腸癌によるS状結腸軸捻転
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